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特集

接客を見直す

飲食店にとって、料理・飲み物50:サービス50でひとつの商品といっても過言ではありません。お客さまに快適なひと時を過ごしていただくための"接客"とは...
スタッフの入替りの季節を前に、接客について考え、必要な準備をしておきましょう。

■接客サービスとは

お客さまの評価基準によって異なり、時や場所によっても異なります。また、形がなく見えにくい活動のため、提供する人間によって個人差が生じ、質の均質化がしにくいものでもあります。
非常に難しい気がしますが、基本は「お客さまの立場に立っておもてなしをし、お客さまに満足していただく」活動であると理解してください。

■本当にあったこんな話

ユニーク会員向けメルマガにて「サービス四方山話」をシリーズでお届けしております。
実際に筆者が見た、素敵なサービス、ギョッとしたサービスのお話。
こちらから、ちょっと抜粋...

先日、ある酒宴があって新宿の某鳥料理屋へ出向いたときのこと。
予約時間の少し前に到着すると、まだ誰も来ていない様子。
というより、19時だというのに、店自体がお迎えモードになっておらず準備中の風情。(いいことではありませんね)
ようやく料理長らしき人が「いらっしゃいませ」と出てきたのはよかったのですが、予約の旨を告げると

「今日の19時ですか?...予約は入っていないんですけど」
(台帳をパラパラとめくって確認をしている)
「ええっ???
○○(予約者の名前)で○名で予約してあると連絡があったのですが...」

店違いをしていたらまずいので、幹事に連絡を入れるも、予約時間のちょっと前、こちらに向っているようで携帯がつながらない。

「11日の19時では予約ないんですね?」
「入ってませんねぇ...」
「とりあえず、連絡とれたらまた来ます」

出ようとすると

「あっ、どっちにしても電話してもらえますか?」
(?何のために...?受け漏れしたかもとか思っているのか?)とは思いましたが、とにかく確認しないと遅刻かもしれません。
ようやく参加者の1人と連絡がとれたら、やはりお店は間違っていないとのこと。

ミステリー...

しばらくして、先のお店にもどると皆さん既に到着。

話を聞いたら、予約台帳の違う日付のページを見ていたとか。。。

間違いは仕方ありませんが、再度店に戻って来た私たちに、厨房から出てくるでもなく、「悪い悪い」程度の「すみませ〜ん」。
せっかく久しぶりの楽しいメンバーでの酒宴も出鼻から不愉快な気分。
何となく味までそっけなく感じる始末です。

あぁ、今思い出しても嫌な気分が... ちなみに、あれ以降、このお店には行っていません。
たった一人のスタッフの言動が店のイメージを台無しにしてしまうことがあります。
「また来たいね」と思ってもらえる店にするためには、スタッフ一人ひとりが、多くのお客さまに喜びと感動を与えられるサービスを身につける必要があります。
この例では
・まずは自分の方に間違いがないか、確かめる(日付も言われているのに思い込みでちゃんと見ていない)
・間違いは誰しもあるが、その場合は真摯な態度でお詫びする
のが正しい態度です。
きちんと謝られてもご立腹って方はいらっしゃいますが、丁寧にお詫びされれば大方のお客さまは、気分を直されます。
忙しいとか自分の担当ではないというのは、お客さまに対しては言い訳になりません。

■接客サービスの基本となる4つのポイント

接客サービスを教育するうえで、どの業種業態でも基本となる4つのポイントは、「最初の6秒で決まる"第一印象"」「挨拶」「言葉づかい」「表情と動作」です。

◇最初の6秒で決まる"第一印象
業種業態によって髪型や服装の基準は異なりますが、共通する基本原則は「清潔感」。
特に口に入れる食べ物を提供する飲食店において、非常に重要なことです。自店の身だしなみチェックリストを作成しておくと、新規スタッフ採用時など、スムーズにトレーニングさせることができます。

◇挨拶
毎日、お客さまをお迎えする飲食店にとって、とても大切なご挨拶。会う、別れる際だけでなく、一旦離れた後、お客さまに呼ばれた際のやりとりが始まる、終わる際のやりとりも含めた広義の挨拶としてとらえてください。
接客8大用語と言われる「いらっしゃいませ」「かしこまりました」「少々お待ちいただけますか」「大変お待たせいたしました」「失礼いたします」「申し訳ございません」「ありがとうございます」「またお越しくださいませ」に加え、「はい」という言葉を身につけさせ、適時つかえるようにする必要があります。

◇言葉づかい
言葉は普段使っているものが口をついて出るもの。昨今流行の短縮語や俗語をおかしいとは思わずにつかっている世代も多いなか、言葉づかいを教えるのが最も難しいことかもしれません。
慣用句についてはリストを与え、正しい言葉を覚えさせるという方法がよいでしょう。
あとは、実際に接客の場で、気長に正していくしかありません。
また、難しい謙譲語を無理に使おうとして、尊敬語とごちゃまぜになったおかしな言葉を聞く場面があります。
わかりやすい言葉で、丁寧に話せれば大丈夫です。

◇表情と動作
接客サービスの基本は「笑顔」です。仏頂面でサービスというのはおかしいですよね。
この笑顔も千差万別、本人は笑顔のつもりでも、知らない人が見たら無表情に見えたり...
ビッグチェーンのマ○ドナル○のメニューには「スマイル0円」とありますが、笑顔も商品という気持ちで、品質管理をしましょう。
自分で鏡を見ながら練習するだけでなく、他のスタッフに見てもらうことも必要です。
どうも、表情が硬くて...という人は、表情筋トレーニングが効果的です。

<表情筋トレーニング>
割り箸を前歯で挟むようにくわえて、「イーウー・イーウー」と30秒ほど繰り返すと、 頬の筋肉が引き締まり、すっきりした表情になります。
目をギュッとつぶって3秒間、パチッと開けるのを10回程度繰り返すと目元の表情が豊かに。どちらも1日1回でOK。

接客の基本動作は、落ち着いて静かにが基本です。パタパタ走ったり、大きな音を立てたりは禁物。
待機姿勢も意外とお客さまの目につきます。腕組みや後ろ手を組んだり、ポケットに手を突っ込んだりはNG。髪の毛をいじる癖のある人は要注意。食べ物を扱う場で、髪や顔をいじった手でサービスされるのは不快なものです。いつ呼ばれても直ちに応じられるように、正しい姿勢で待機します。

背筋を伸ばし、目線を真っすぐ、あごを引きます。両足のかかとをつけて、つま先をこぶし1つから2つ程度開き、手は軽く前で合わせましょう。

以上が接客サービスの基本となる4つのポイントです。
自店スタッフはきちんとこなせていますか?

■OJTとoff-JT

前出の接客サービスの基本などはoff-JTとして、複数のスタッフを集め、講義スタイルで演習をさせながらトレーニングすると効率よく教育ができるでしょう。
off-JTの利点は効率だけでなく、仕事に追われていない状態での教育ですから、考えさせる時間を十分あげられます。
なぜ、こうした態度はだめなのか、こうした言葉づかいが適しているのかなど、根本を理解させることは必要です。
人の真似だけでは、イレギュラーには対応できません。
とりあえず、現場に放り込んで他のスタッフを見ながらやれ!という店舗もあるようですが、トレーニング中だから失礼があってもしょうがないというのはお客さまには関係のないこと。
前出の例ではありませんが、致命的に失礼な対応をして、せっかくのお客さまが二度と来店しないということもあるのです。
最低限の礼節は教えてから現場に出すのが、それこそ礼節です。
OJT(具体的な仕事の場での教育)とoff-JT(仕事の場を離れての教育)を使い分け、スタッフ教育を進めてください。

■サービスの原点「ホスピタリティ」を持ち、プロとしてお客さまに接する

「サービス」とは、主従関係として、お金をお支払いいただくお客さまに義務的に、対価としてのサービスを提供するニュアンスがありますが、ホスピタリティとは、家庭でホストがお客さまであるゲストを心からおもてなしする、主従ではない関係です。
冒頭、お客さまの評価基準によって異なり、時や場所によっても異なります。また、形がなく見えにくい活動のため、提供する人間によって個人差が生じ、質の均質化がしにくいものと述べましたが、ホスピタリティ溢れる接客サービスを実現するには、お客さま一人ひとりがどのような状況であるか、何を求めているのかを、お客さまの立場に立って考えなくてはなりません。
これには高度なコミュニケーション能力が必要とされますが、まずは「思いやり」を持って接するということを教えましょう。
ホスピタリティという言葉よりも理解されやすいと思います。
そしてもう一つ、お店で働いている限り、接客サービスのプロとして見られている自覚を持たせることも重要です。



競争激化の飲食業界、商品はすぐに真似されることがありますが、接客サービスは一朝一夕で真似はできません。
他店との差別化、接客の面でも創意工夫し店の独自性をつくりだしてみてはいかがでしょうか。


(文/プランニング・コンサルタント 佐藤朋子)

◇ユニワークスでは飲食店向け接客サービス研修をご用意しております。研修内容のカスタマイズにも対応。お気軽にCONTACT"よりお問い合わせください。◇









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