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マネジメント考 -閑散期にすべきこと-

2007年8月 7日 18:34

閑散期に入ると、とかく集客が、売上が、人件費率さげなくちゃ...と目先のことに頭がいってしまいがちですが、閑散期だからすべきことというのは結構あるのです。一年間を計画的に運営していくうえで閑散期に何をするか、するべきなのか。

店舗のマネジメントはヒト・モノ・コト・カネの管理です。
管理というと"受け"の印象が強いかもしれません。あがってきた数字をとりまとめて多い少ないをチェックしたり、無断欠勤者が出てからヒトの手当をして、欠勤者の言い分を聞き...
しかしこれでは先手を打つことはできません。
店舗における本来の意味のマネジメントは"操作""やりくり"です。
定めた目標に向い、"段取り"をし、"結果"を出していく、諸々の過程がマネジメントにあたります。
今回は「閑散期や新しいシーズン前にすべきこと」にスポットを当ててお話します。

飲食店におけるヒトの管理は"商品"管理に同じ
飲食店はサービス業です。スタッフの品質は商品の品質に同じ。一定の品質をもってお客さまにサービスを提供していくことはとても大切ですし、一番難しいことでもあります。
相手は人間、コンピューターのようにプログラムすればそのとおりに動く代物ではありません。
コミュニケーションの場づくりを考えましょう。
ここで言うコミュニケーションの場とは単に親睦会を開けということではありません。
オンの場(仕事を意識した環境下)で、お店や管理手法、商品やサービスなどについてP/A(パート・アルバイト)から意見を聞き、お店の運営に対する参加意欲を高めたり、潜在トラブルを引き出すことは非常に有用です。
手法としては「スタッフミーティング」(会議スタイル)、「カウンセリング」(個別相談)の2種があげられます。
定期的にスタッフミーティングを開き、適時カウンセリングを行っていくという方法が一般的でしょうか。
こうしたミーティングなどを開く場合、マネジメント側は事前に現状把握をしておくのは当然のことです。たまにフラッと見に来るだけのお客さまより来店頻度の低い経営者が意見統制はできません。
常日頃の目配り、コミュニケーションの機会創出、スタッフモチベーションのコントロール、具体的なテーマ指示はヒトをマネジメントするための基本です。
お出ししているフードやドリンクの品質を気にするのと同じように、スタッフにも目と気を配りましょう。
前出でコミュニケーション=親睦会を開けということではないと記述しましたが、レクリエーションは職場の雰囲気づくりに無用ということではありません。社会人になるとイベントなどからも足が遠のくもの。節目づくりには有効ですので運営カレンダーに入れてみてはいかがでしょう。

数字が語るあなたのお店の現状

コンサルティングを始める前に「1日の客数、お昼は?夜は?」「平日日商平均は?土日祝は?」「最も日商の高い曜日は?」「昼夜別の平均客単価は?」「ピークタイムは?」「一番出るフードは?ドリンクは?それぞれ平均でどのくらいでますか?」と伺います。
往々にして繁盛されている店舗ではすぐに数値で返答があり、不振店ではぼちぼち、そこそこ、結構多いなど、明快な答えをいただけないことが多いものです。
経営数値に疎いということは、マネジメント能力が低いということ。
人件費などを考えるとランチをしないほうがよいお店というのもあります。ランチで味を知ってもらい、夜につなげるという考え方はありますが、実際にそうした思惑と反した結果になっている場合も少なくありません。
また、当初考えていた原価率、原価の高い商品が出数上位を占め、結果、想定原価よりもアップしてしまっていることもあります。単純に出数だけみていれば「売れてて結構」ですが、コストコントロールもせずに放置していれば、交渉や商品ブラッシュアップで得られる利益をみすみす垂れ流している状況が続きます。
数字ばかりに固執する必要はありませんが、最低限の数字管理はマネジメント側として当然の職務。
売上はもちろんですが、初期投資、回収状況、ランニングでかかる費用、損益分岐点、原価、人件費、光熱水費など、数値に関してルーズでは経営は継続できないのが飲食業界です。
以下、サイクル別の管理項目です。

◆デイリー(毎日)

・売上高
・客数
・客単価
・上記時間帯別数値
・小口現金
・人件費
・原材料費
・現金・金券・クレジット
Point!
☆変化に気付き早めの対処
☆時間帯別の利用動向を知る

◆ウィークリー(毎週)

・デイリーの集計
Point!
☆バラつきや偏りを分析、曜日対策を検討
☆生鮮系の高騰などへの対処

◆マンスリー(毎月)

・デイリー・ウィークリーの集計
・前月との差異
Point!
☆次月運営計画への反映
☆経営効率を分析、改善項目の抽出と対処

◆クォーター(四半期間)

・マンスリーの集計
・施策効果測定
Point!
☆施策の効果は3ヶ月から半年で表れる
☆シーズン対策へ反映

◆ハーフ(半期間)

・マンスリー・クォーターの集計
・年間計画との差異
Point!
☆初期投資の回収状況など経営に関する諸事項をチェック
☆残半期における諸計画の見直し

◆イアリー(年間)

・クォーター集計
Point!
☆経営効率を分析、改善項目の抽出と対処
☆次年度計画への反映


こうした数字を整理するのにはパソコンが強い味方になります。「日報は手で書いたほうが早い!」と考えている方も大勢いらっしゃるかもしれませんが、これだけの数字の集計作業はやはりパソコンを使ったほうが断然スピーディー。
集計作業で時間をくわれるなら、その分、アクトプラン(具体的な行動計画)立案やヒトの管理にタイムシフティングしたほうがよいでしょう。

外を見て視野を広げる"近視になっていませんか?"
お店に入ってしまうと、店の内部に目がいきがちで、他のお店に行ったり、情報を得るための時間をとることを忘れがちです。
近隣競合店や今話題のお店、"百聞は一見にしかず"足を運んでみましょう。
また、同業種、業態以外でも巷で話題になっていることには必ず時代に求められる何かが潜んでいます。
「関係ないし、興味もない」で情報を遮断していると、いつか時代に求められない店になってしまうかもしれません。
飲食業界に限らずどんな業界で仕事をしていても、視野を広げ、アンテナを高くしておくことは必要です。
特に、飲食は流行り廃りの早い商売。時代のニーズにはいつでも敏感であらねばなりません。
近視・中視・遠視、様々な距離から自店、他店を眺め、いつでも視野良好状態にしておきましょう。
こうしたことをしたくとも、繁忙期にはなかなか時間がとれないものです。時間がとれるときにぜひやっておきたいですね。

夢の店づくり、美味しいものをお客さまに提供し、喜んでもらいたい!と始めた商売。毎日のサービスに追われマネジメントは後回しになりがちです。
昔読んだものの本には、できればマネジメントとものづくりとは担当を分けて行うことが望ましい=二本柱で切り盛りすべしとありました。戦国大名と参謀みたいな関係でしょうか。
資本投下がそれなりにできる企業であれば可能なお話ですが、個人店ではやはり一人二役でやらなければならない状況のほうが多勢だと思います。
今回お話した内容、時間があるときに「自店であればどのようにできるか」についてお考えください。
マネジメントはできるだけ手抜き、簡略化をモットーにして差し支えありません。逆に面倒くさがり屋のほうが向いているかもしれません。パソコンやフォームなど道具を駆使すれば時間や手間をかけずにできるのですから。
ノウハウ本もたくさん出版されていますし、本サイトの"お役立ちフォーム"には店舗で使える様々なアイテムがあります。これらをぜひご利用ください。

(文/佐藤朋子)

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